前回の「旅のしおり編」では、どんな行程を組めば無理なく有馬温泉を満喫できるかを、タイムテーブル付きでご紹介しました。
一方、この「レビュー編」では、実際に旅をして感じた感動や情景を追体験していただくことが目的です。
この記事を読めば、単なるプランニングではなく――
- 湯に浸かったときの肌触り
- 坂道を歩いたときに漂う香り
- 食べた瞬間にこみ上げる驚きや喜び
そんな“現場の感覚”を共有でき、「自分も行ってみたい!」という気持ちが自然と膨らむはずです。
👉 行程全体を知りたい方は、まず【有馬温泉 旅のしおり編】をご覧ください。
有馬温泉の歴史と逸話
有馬温泉は『日本書紀』に名が残る、日本最古級の温泉地。火山とは無縁の地で湧き出し、地震で枯れてはまた復活する――そんな自然の営みが繰り返されてきました。
戦国時代には豊臣秀吉がこよなく愛し、妻のねねと共に幾度も訪れたと伝わります。温泉街の「太閤の湯殿館」では、当時の浴槽跡を目の当たりにできます。
感想:石組みの湯殿を前に立つと、空気がひんやりと重厚に。秀吉も同じように湯に身を沈め、戦や政治の合間に体を癒していたのかと思うと、温泉が“ただの湯”ではなく“歴史とつながる場”に変わる瞬間でした。


泉質レビュー:金泉と銀泉
金泉
鉄分と塩分を豊富に含む赤褐色の湯。湯船に身を沈めた途端、体がゆっくりと浮かぶような感覚があり、熱が芯まで届きます。湯上がり後は肌がしっとりし、外気に当たっても冷えにくいのが特徴です。

銀泉
無色透明の炭酸泉。細やかな泡が肌を包み、シュワシュワと心地よい刺激を与えてくれます。呼吸するたびに頭が冴え、体が軽くなるような爽快感がありました。
感想:金泉の重厚さと銀泉の清涼感。両方を交互に味わうと、まるで「大地の力」と「空気の澄み」をリズムよく取り込むような感覚。湯から上がった後も体が自然に整っていく心地よさに、思わず「誰かに伝えたい」と強く思いました。

街歩きと温泉情緒
シンボル的な「湯本坂」は、石畳と木造建築が並ぶ風情ある通り。観光客の笑い声、商店から流れる昭和歌謡、焼き菓子の香り――歩くだけで五感が刺激されます。
名物「炭酸せんべい」は焼き台から渡された瞬間が勝負。湯気をまとった柔らかさはわずか5秒でパリッと固まってしまい、写真を撮る暇もないほど(笑)。
坂を抜けると炭酸泉源があり、ここから湧く水をサイダーにして飲んでいたことや炭酸せんべい誕生の由来になっていると知りました。
感想:昼の湯本坂は人の活気でエネルギッシュに、夜は灯籠の明かりに包まれて幻想的に。同じ道なのに、時間によって全く異なる表情を見せます。坂を登り切ったとき、心の中で「まだ帰りたくない」と呟いてしまうほど、有馬の街は物語性に満ちていました。

ご当地グルメレビュー
感動の一品:三宮「グリル一平」のビーフカツレツ
衣を切ると肉汁があふれ、濃厚なデミグラスソースが立ち上ります。厚切り肉は驚くほど柔らかく、噛むたびに旨味が広がり幸福感が増す一皿。
感想:一口目で「これが神戸の洋食だ」と直感。老舗の空気感や香ばしいソースの香りと一体になり、五感全体で味わう体験でした。今回の旅のMVPと断言できます。
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月光園 游月山荘の夕食
神戸牛ステーキ付きバイキング。鉄板から立ちのぼる香りに吸い寄せられ、揚げたて天ぷらはサクサク軽やか。あまりの美味しさに思わず3回も取りに行ってしまいました。

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新神戸の洋食屋ランチ
肉汁あふれるハンバーグ。豪華なステーキとは違い、家庭的で温もりを感じる味。神戸では有名店でなくても絶品に出会える、その懐の深さに感動しました。

神戸中華街
小籠包の湯気、豚まんの香り、人の賑わい。温泉街の静けさとは対照的なエネルギーに、旅の締めくくりにふさわしい高揚感を味わえました。

宿泊レビュー:月光園 游月山荘
歴史と由緒
月光園 游月山荘は、有馬温泉でも老舗の一角を担う旅館。母体となる「月光園 鴻朧館」の歴史は大正期に遡り、代々この地で宿を営んできました。
「游月山荘」はその別館として渓流沿いに建てられ、自然と調和した空間で過ごすことをコンセプトに誕生。長い歴史を持つ本館の格調と、現代的な快適さを併せ持つ宿です。
館内の至る所で川のせせらぎが響き、宿全体がまるで一つの舞台装置のように「自然とともにある」ことを感じさせてくれます。
特に、温泉につながる川沿いの通路は、なんとも言えない趣があり、温泉への期待感をさらに高めてくれます。

温泉
金泉・銀泉の両方を備え、露天風呂からは渓流を一望。湯船に肩まで浸かりながら川音を聞いていると、自分が自然の一部に溶け込んでいくような感覚に。
料理
神戸牛ステーキや揚げたて天ぷらを中心に、地元食材を活かした料理が豊富に並ぶ。バイキングながらライブキッチンが多く、一皿一皿が丁寧に仕上げられているのが印象的でした。
部屋
渓流を望む和洋室。窓を開けると涼風と水音が入り込み、夜は自然の音だけに包まれて深い眠りへ。照明や調度品も落ち着いた雰囲気で、長い歴史を背負った宿ならではの“落ち着き”が漂います。
感想:
特に印象に残ったのは、夜明け前の露天風呂。まだ薄暗い中、白い息を吐きながら湯に浸かると、川音と鳥のさえずりだけが響き渡ります。やがて稜線が朱に染まり、世界が少しずつ目覚めていく瞬間を独り占めできる贅沢さ。
さらに、宿の歴史を知ったうえで過ごすと「何十年も前から、この景色を眺めてきた人がいるのだ」と思え、時間そのものを共有しているような感覚に包まれました。
まとめ|有馬温泉のおすすめポイント
- 豊臣秀吉ゆかりの史跡を歩きながら歴史を体感
- 金泉の力強さと銀泉の清涼感、対照的な泉質を楽しむ贅沢
- 神戸洋食や中華街グルメで旅に彩りを添える
- 渓流の音に包まれて眠る「月光園 游月山荘」での特別な一泊
有馬温泉は、歴史・泉質・街並み・食・宿が見事に融合した、日本屈指の温泉地。訪れるだけでなく、心まで満たしてくれる旅でした。
👉 次回は【温泉キャラ図鑑編】。金泉と銀泉をモチーフに、有馬温泉キャラクターを創作します。どうぞお楽しみに!
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