前回の「旅のしおり編」では、香川・丸亀から徳島・祖谷(大歩危)温泉へ向かう1泊2日のルートをご紹介しました。
一方、この「レビュー編」では、実際の旅で感じた 渓谷の静寂、川のせせらぎに包まれる湯浴み、そして四国グルメの感動 を追体験していただくことを目的としています。
この記事を読めば――
- 祖谷(大歩危)温泉が“渓谷の絶景とともに楽しむ名湯”と呼ばれる理由
- 吉野川を見下ろす露天風呂の開放感
- 阿波尾鶏や川魚など、山と川の恵みが生む郷土の味
- 祖谷のかずら橋で感じるスリルと神秘
これらを五感とともに共有でき、「自分も大歩危温泉に行ってみたい!」という気持ちがきっと芽生えるはずです。
👉 行程全体を知りたい方は、まず【大歩危温泉 旅のしおり編】をご覧ください。
祖谷(大歩危)温泉の歴史と逸話
徳島県の山あい、吉野川が深く削った渓谷に抱かれる大歩危(おおぼけ)。
“ぼけ”の名の由来は、古語の「ほける(崩れる)」にあり、
長い年月をかけて削られた岩肌が、いまもその壮大な地形を見せています。
温泉が湧いたのは昭和初期。以来、**“四国の秘境温泉”**として旅人を惹きつけてきました。
渓谷の風、鳥の声、川の音――人工的なものが一切ない自然の音が、この地のBGMです。
感想:
車で峠を越え、吉野川が見えてきた瞬間、思わず声を上げました。
深いエメラルドグリーンの水面と切り立つ岩壁が、まるで絵画のよう。
「自然って、こんなにも壮大で、優しいんだ」と胸が熱くなりました。
道中のカーブすら、ひとつひとつが旅の一部に感じられました。

泉質レビュー:清流のそばに湧く無色透明の湯
祖谷(大歩危)温泉の泉質は ナトリウム・炭酸水素塩泉。
無色透明で湯ざわりはやわらかく、肌の角質をやさしく落とす“美肌の湯”として知られます。
湯上がり後はしっとりと肌が落ち着き、長時間ぽかぽかとした温もりが続きます。
感想:
露天風呂から見下ろす吉野川は、まさに“清流の鏡”。
岩の隙間を抜けてくる風が湯けむりを揺らし、川の音が静かに響きます。
夜は星、朝は霧――どちらの時間も美しく、湯に身を沈めながら
「この景色に会うためにここまで来たんだ」と心から思いました。
ご当地グルメレビュー
感動の一品:丸亀「武内食堂」のかしわバター丼
香川の人気食堂で味わった、旅のスタートを飾る一杯。
香ばしい鶏肉に甘辛ダレとバターのコクが絡み、
ご飯の上でジュワッと音を立てながら広がる香りがたまりません。
感想:
口に入れた瞬間、鶏の旨みとバターの風味が押し寄せ、
思わず笑みがこぼれました。
「食欲にスイッチを入れてくれる丼」――そんな表現がぴったり。
四国の旅は、この一杯から始まりました。

阿波の味覚:サンリバー大歩危の郷土料理会席
夕食は、阿波尾鶏、川魚、山菜など、山と川の恵みを生かした郷土料理。
特に阿波尾鶏の炭火焼は、皮目の香ばしさと弾力ある肉質が印象的でした。
感想:
川魚の塩焼きを頬張ると、口の中で川風が吹くような清々しさ。
阿波尾鶏の噛みごたえと旨みは、まるで山の力をそのまま食べているようでした。
派手さはなくても、一皿一皿に“土地の記憶”が詰まっていて、
旅人をやさしく迎えるような温かい食卓でした。


宿泊レビュー:祖谷(大歩危)温泉「サンリバー大歩危」
歴史と由緒
祖谷(大歩危)温泉を代表する宿のひとつ。
吉野川のほとりに建ち、窓からは渓谷の絶景を一望できます。
自然と調和した設計で、どの部屋からも光と風を感じる心地よい空間。
温泉
大浴場・露天風呂ともに、川沿いの立地を最大限に生かした開放的な造り。
夕刻には湯けむりの向こうで岩肌が赤く染まり、夜は水面に星が揺れます。
感想:
露天風呂で目を閉じると、川の流れがゆっくりと時間を刻むように響きました。
お湯はさらりとしていながらも芯まで温まり、
「体だけでなく心の錆まで流れていくようだ」と感じました。
料理
阿波尾鶏、鮎、地野菜――地元の食材を中心にした懐石。
器にも山の花が描かれ、料理人の細やかな心遣いが伝わります。
感想:
特に印象に残ったのは、鮎の塩焼きと山菜の天ぷら。
鮎の香りと苦味、山菜の軽い衣の香ばしさ――
“自然のリズムをそのまま味わう食事”という言葉がぴったりでした。
部屋
和の落ち着きに満ちた客室。
朝、窓を開けると川面に朝日が反射し、鳥の声が響きます。
その瞬間、まるで自然と一緒に目覚めるような感覚に包まれました。
まとめ|祖谷(大歩危)温泉のおすすめポイント
- 渓谷と清流を眺めながら入る“絶景の湯”
- 阿波尾鶏や川魚を中心にした、心に残る郷土料理
- 丸亀→大歩危→祖谷という、グルメと自然をつなぐ王道ルート
- サンリバー大歩危の静けさと開放感に癒される宿泊体験
四国の真ん中に流れる吉野川は、
まるで旅人の心を洗うように静かで、美しい。
湯に浸かり、風を感じ、山を見上げる――
そのすべてが、言葉よりも深く、旅の記憶として残ります。
👉 次回は【温泉キャラ図鑑編】。
今回の旅で特に印象に残った「渓谷のエメラルドグリーンと阿波の味覚」をモチーフに、
大歩危温泉のキャラクターを創作してみます。どうぞお楽しみに!
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