前回の「旅のしおり編」では、出雲大社から玉造温泉、そして松江城へとめぐる1泊2日のルートをご紹介しました。
一方、この「レビュー編」では、実際の旅で感じた 神話の舞台の静けさ、玉造の“美肌の湯”のぬくもり、山陰グルメの感動 を追体験していただくことを目的としています。
この記事を読めば――
- 玉造温泉が“美肌の湯”と呼ばれる理由
- 出雲大社と松江城、二つの歴史景観がもたらす余韻
- 割子スタイルの出雲そば&宍道湖しじみの滋味
- 佳翠苑皆美で味わう上質な入浴と会席
これらを五感とともに共有でき、「自分も玉造に行ってみたい!」という気持ちがきっと芽生えるはずです。
👉 行程全体を知りたい方は、まず【玉造温泉 旅のしおり編】をご覧ください。
玉造温泉の歴史と逸話
“神話の国・出雲”に抱かれた古湯、玉造(たまつくり)。
勾玉づくりで知られるこの地は、古来より**“美肌の湯”**として名高く、川沿いに続く温泉街には小さな祠や勾玉のモチーフが点在します。出雲大社から松江へと続く旅の中継地としても心地よく、歴史・自然・癒しが静かに交わる温泉地です。
感想: 出雲の社を後にして玉作湯神社へ向かう道すがら、川面がきらめき、石畳の上をそよぐ風が肌にやさしく触れました。**“神話の呼吸”**のような穏やかさに包まれ、歩幅までゆっくりになる――そんな時間の流れが心地よかったです。
泉質レビュー:やわらかく肌に寄り添う“美肌の湯”
玉造の湯は、なめらかな肌ざわりで入浴後のしっとり感が長く続くのが特徴。
熱すぎずやわらかく、長湯しても体が軽い“上質なお湯”です。
感想: 湯口から立ちのぼる湯気に顔を近づけると、ほのかに甘い鉱物感。肩まで浸かると湯がふわりと肌を包み、「吸い付く」ような感覚に思わず目を閉じました。上がってからもしっとり感が続き、肌が光をやわらかく返すような、そんな余韻が残りました。
ご当地グルメレビュー
感動の一品:割子そば(出雲そば)
三段の丸い器に盛られた割子(わりご)そば。薬味をのせ、出汁を回しかけていただきます。
殻ごと挽いたそば粉の香りの力強さと、心地よいのどごしが魅力。
感想: 一口目で、口中に立ち上る香ばしいそばの香りに思わず目を細めました。コシのある麺が噛むたびに香りを放ち、出汁の旨みと合わさって**「旅の景色まで蘇る味」**に。素朴なのに記憶に残る、山陰のはじまりの一杯でした。

宍道湖のしじみ料理
夕食や朝食でいただいたしじみのお椀は、澄んだ旨みが体に染み渡る一杯。
やさしい塩味と余韻の甘みが、旅の疲れをふっと解きほぐすようでした。
感想: 湯上がりの体に、湯気ごと吸い込みたくなる清澄な香り。小さな貝が持つ大きな滋味が、静かな夜と対話するみたいにゆっくり広がっていきました。
宿泊レビュー:佳翠苑皆美
歴史と由緒
玉造温泉を代表する老舗宿。手入れの行き届いた日本庭園と、品のある意匠が印象的。
山陰の**“静かなおもてなし”**が館内の空気にまで行き渡っています。

温泉
自家源泉の湯はとろりとやわらか。内湯・露天ともに光の取り込みが美しく、朝は湯面が柔らかく輝きます。
感想: 朝の露天で、薄い雲の切れ間から差す光が湯に溶け、肌が光を吸い込むような心地。鳥の声、庭の葉ずれ、遠くの水音――音のレイヤーが重なって、呼吸まで深くなる時間でした。

料理
夕食は、旬の地魚としじみ、季節の野菜を主役に据えた会席。
味付けは引き算の美学で、素材の輪郭がはっきり伝わります。
感想: ふくよかな旨みを持つ白身と、出汁の澄んだ香り。一皿ごとに温度と香りが設計されていて、最後の椀物で心がすとんと落ち着きました。**「体が喜ぶ夕餉」**とは、きっとこういう食事。


部屋
落ち着いた和室に、庭園を切り取る窓。畳の香りと、やわらかな寝具。
静けさを連れてくるような照明で、深く眠れる夜でした。

まとめ|玉造温泉のおすすめポイント
- “美肌の湯”のしっとり感を朝夕で味わう
- 出雲大社~玉造~松江城を一筆書きで巡り、歴史と癒しの余韻を持ち帰る
- 割子そば&しじみ――滋味のある山陰のベーシックをしっかり堪能
- 佳翠苑皆美で、上質な湯・庭・会席がそろう王道の滞在を
玉造は、神話の静けさと湯のやさしさが同居する場所。
湯に浸かり、そばを手繰り、しじみの椀で息を整える――心と肌が同時に満たされる旅でした。
👉 次回は【温泉キャラ図鑑編】。今回の旅で特に印象に残った**“美肌の湯”と勾玉、そして神話の気配**をモチーフに、玉造温泉のキャラクターを創作してみます。どうぞお楽しみに!
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