山口県の湯田温泉と兵庫県の城崎温泉。
どちらも城下町と深い関わりを持ちながら発展した歴史ある温泉地です。
そして、最大の違いは“ご当地グルメ”。
湯田は「ふぐづくし」、城崎は「カニづくし」で、冬の味覚を楽しめる贅沢な温泉旅が魅力です。
この記事では泉質・歴史・グルメを切り口に、湯田と城崎を比較してみます。


湯田温泉:白狐伝説とふぐの町
泉質
アルカリ性単純泉。肌にやさしく、無色透明でクセのない湯。美肌効果が高く、長湯にも適している。
歴史的背景
開湯は室町時代とされ、白狐が傷を癒した伝説が残る。江戸時代には萩藩(毛利家)の城下町・山口の外湯として栄え、明治以降は県都の温泉地として文化人にも親しまれた。
観光とグルメ
- 観光:中原中也記念館、瑠璃光寺五重塔。
- グルメ:
1. ふぐ刺し
2. ふぐちり鍋
3. ふぐ寿司
城崎温泉:七つの外湯とカニの町
泉質
ナトリウム・カルシウム塩化物泉。塩分を含み、体を芯から温めて湯冷めしにくい。冬の寒い但馬の気候に合った泉質。
歴史的背景
奈良時代に開湯と伝わり、江戸時代には城崎藩の庇護を受けて湯治場として栄えた。近代には志賀直哉『城の崎にて』で文学的舞台となり、全国的に有名に。外湯文化が現代まで息づく。
観光とグルメ
- 観光:七つの外湯めぐり、大谿川沿いの柳並木。
- グルメ:
1. 松葉ガニ(冬の王様、茹で・焼き・刺しで)
2. カニすき鍋
3. カニ寿司
共通点と対比
共通点
- 城下町に根付いた歴史ある温泉地。
- 観光と温泉街散策が旅の大きな魅力。
対比
- 湯田=「アルカリ性の美肌湯」と「ふぐづくし」。
- 城崎=「塩化物泉のあたたまり湯」と「カニづくし」。
- グルメは湯田が“海のフグ”、城崎が“冬のカニ”と鮮明に対比される。
比較表:湯田と城崎の魅力を整理
項目 | 湯田温泉 | 城崎温泉 |
---|---|---|
泉質 | アルカリ性単純泉(美肌の湯・刺激少なめ) | ナトリウム・カルシウム塩化物泉(保温効果が高い) |
歴史的背景 | 室町期開湯、白狐伝説、萩藩・山口城下町に根付く | 奈良期開湯、江戸期に藩の庇護、志賀直哉作品で有名 |
観光 | 中原中也記念館、瑠璃光寺五重塔 | 七つの外湯、大谿川の柳並木 |
グルメ | ① ふぐ刺し ② ふぐちり鍋 ③ ふぐ寿司 | ① 松葉ガニ ② カニすき鍋 ③ カニ寿司 |
まとめ
湯田は「白狐伝説の美肌湯と、ふぐづくしの贅沢旅」。
城崎は「七つの外湯文化と、冬のカニづくしの王道旅」。
どちらも“城下町の温泉”という共通点を持ちながら、グルメが真逆に振れているのが面白いところ。
冬の味覚を選ぶ基準で旅先を決めるのも、この二大温泉の楽しみ方です。
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