前回の「旅のしおり編」では、浅虫温泉をめぐる1泊2日のルートをご紹介しました。
一方、この「レビュー編」では、実際の旅で感じた 雪の中の温泉街の情景、津軽の人情、そして青森グルメの感動 を追体験していただくことを目的としています。
この記事を読めば――
- 雪に包まれた海辺の温泉街の幻想的な風景
- 源泉のぬくもりと、旅館「辰巳館」での癒しの時間
- 味噌カレー牛乳ラーメンとマグロ丼、青森ご当地グルメの実力
これらを五感とともに共有でき、「自分も浅虫に行ってみたい!」という気持ちがきっと芽生えるはずです。
👉 行程全体を知りたい方は、まず【浅虫温泉 旅のしおり編】をご覧ください。
浅虫温泉の歴史と逸話
「陸奥の熱海」とも称される浅虫温泉は、平安時代に開湯したと伝わる古湯。
もともとは麻を蒸すために温泉を利用していたことから、「浅虫(あさむし)」の名が生まれたといわれます。
かつては湯治場として栄え、現在も海辺に温泉街が広がります。背後に八甲田の山々、前に津軽海峡を望む立地は、まさに“海と雪の温泉郷”。
感想: 1月上旬、雪がしんしんと降る中で訪れた浅虫。
白く覆われた屋根と湯けむりが交じり合う光景は、まるで絵本の世界でした。
温泉街を歩くたび、雪を踏みしめる音と海から届く潮風が混じり合い、「北国の冬にしかない温泉情緒」を全身で感じました。

泉質レビュー:やわらかく肌になじむ塩化物泉
浅虫温泉の泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。
無色透明で、肌にやわらかくまとわりつくような湯あたりが特徴。入ると体がじんわり温まり、湯上がり後もぽかぽかが続きます。
感想: 湯口から立ち上る蒸気に顔を近づけると、ほんのり潮の香り。
雪の降る露天風呂で肩まで浸かると、頬にあたる冷気と湯の温もりが対照的で、思わず「生きててよかった」と呟きました。
湯上がりに館内の畳で一息つくと、体の芯までじんわり温まっているのを実感しました。
ご当地グルメレビュー
感動の一品:鶴亀屋食堂のマグロ丼
浅虫といえば、やはり大間のマグロ。
その迫力を体験できるのが「鶴亀屋食堂」。山のように盛られた分厚いマグロの切り身が丼を覆い、まるで赤い花が咲いたような光景です。
感想: 一口目で思わず言葉を失いました。
脂ののった赤身が口の中でとろけ、ほんのり温かいご飯と絡むと、海の旨味が一気に広がります。
「これを食べに青森まで来たんだ」と心から思える、旅のハイライトでした。

青森B級グルメ:味の大西の「味噌カレー牛乳ラーメン」
味噌のコク、カレーのスパイス、牛乳のまろやかさ――一見ミスマッチなようで、驚くほどバランスのとれた一杯。
具材のもやしとバターが全体をまとめ、優しい味わいの中に青森らしい力強さがありました。
感想: 外は大雪で体が冷え切っていましたが、このラーメンの湯気に包まれた瞬間、まるで全身が溶けていくようでした。
スープを飲み干す頃には、寒さが嘘のように消えていました。地元の方が笑顔で「ここは体も心も温まるべ」と話してくれたのが印象的でした。
お土産スポット:A-FACTORY(青森駅前)
りんごスイーツとクラフトシードルが並ぶセンスの良い施設。
リンゴの酸味と甘みを活かしたスイーツはどれも上品で、旅の終わりにぴったりでした。
感想: 木の香りが漂う館内でシードルを一口。
リンゴの香りと酸味が、旅の疲れを優しく締めくくってくれました。雪国の旅の最後に、あたたかな余韻を残す場所でした。
宿泊レビュー:辰巳館
歴史と由緒
浅虫温泉の中心に位置する老舗宿。創業から70年以上、地元青森の海と山の幸を活かした料理と、海を望む温泉が魅力。
長年にわたって青森の人々に愛され、津軽の“おもてなし文化”を今に伝える名宿です。
温泉
館内の大浴場は開放感があり、ガラス越しに津軽湾を一望。
雪がちらつく中で入る露天風呂は、湯けむり越しに白い海と空が溶け合い、幻想的な時間を過ごせます。
感想: 夜、静まり返った露天風呂で雪の音だけを聞きながら浸かっていると、時間が止まったようでした。
遠くの波音と湯の音が重なり、まるで自然と会話をしているような感覚に。忘れられない冬の一夜でした。
料理
夕食は、ホタテやヒラメ、マグロなど青森近海の海の幸が中心。季節の小鉢や郷土料理も並び、地元の味を丁寧に伝えてくれます。
感想: 特に印象的だったのは、新鮮なお造り。うま味がしっかりあり、地酒との相性も抜群でした。
「青森の冬の味覚を、最も贅沢に味わえる場所」――まさにそんな一食でした。



部屋
落ち着いた和室からは、雪に包まれた海が一望。
波の音を聞きながら布団に入ると、あっという間に眠りへと誘われました。
まとめ|浅虫温泉のおすすめポイント
- 雪景色と海を同時に楽しめる北国の温泉地
- 肌にやさしい塩化物泉で湯冷めしにくい
- 旅館「辰巳館」の伝統とおもてなし
- 味噌カレー牛乳ラーメンとマグロ丼、青森グルメの実力
- シードルやスイーツで締める、青森駅前のモダンな余韻
浅虫温泉は、雪の中でもあたたかさに満ちた場所でした。
湯に浸かり、地元の味を味わい、海と人に癒される――まさに「北国のぬくもり」を感じる旅。
👉 次回は【温泉キャラ図鑑編】。今回の旅で特に印象に残った「雪と海の温泉」をモチーフに、浅虫温泉のキャラクターを創作してみます。どうぞお楽しみに!
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