前回の「旅のしおり編」では、あわら温泉を効率よく巡るためのルートや観光スポットをタイムテーブル付きでご紹介しました。
一方、この「レビュー編」では、実際に歩いた温泉街の情景や入浴体験、さらに福井グルメや東尋坊の絶景を通じて感じた“旅の感動”を追体験していただけます。
この記事を読めば――
- あわら温泉が「関西の奥座敷」と呼ばれる理由
- 温泉街の歴史や泉質、芸妓文化の名残
- 東尋坊で味わう断崖絶壁のスリルと海の美しさ
- 北陸ならではの新鮮な海の幸とご当地グルメ
これらが感覚とともに伝わり、「自分も行ってみたい!」と心が動くはずです。
👉 行程全体を知りたい方は、まず【あわら温泉 旅のしおり編】をご覧ください。
あわら温泉の歴史と逸話
あわら温泉は、明治16年に一人の農夫が温泉を掘り当てたことから始まりました。以来、「関西の奥座敷」として発展し、関西・中京圏からも多くの旅人が訪れる北陸の名湯です。
かつては料亭や旅館で芸妓の三味線や舞がもてなしの象徴となり、今もその文化が受け継がれています。町を歩くと、旅館の格子戸や街灯の意匠に、どこか華やかで懐かしい空気を感じます。
感想:夕暮れの温泉街を歩くと、遠くから三味線の音が微かに響き、過去と現在が交わるような時間が流れていました。「この湯を掘り当てた人も、同じ夕日を眺めていたのだろうか」と思うと、どこかロマンを感じました。
泉質と湯めぐり
あわら温泉の泉質は、無色透明のナトリウム・カルシウム塩化物泉。肌にやさしく、湯上がり後のしっとり感が特徴です。泉源が多数あり、宿ごとに異なる泉質を楽しめるのも魅力。
感想:ぐらばあ亭の露天風呂に身を沈めた瞬間、湯が肌をやわらかく包み込み、全身がふっと軽くなりました。夜風の中、湯けむり越しに見える庭園の灯りがゆらめき、静けさの中に時間の贅沢を感じます。湯上がり後も体がぽかぽかで、まるで自分の体に北陸のぬくもりが宿ったようでした。
街歩きと観光の魅力
旅は敦賀から始まり、赤レンガ倉庫で港町の風情を楽しんだあと、北陸新幹線であわらへ。
温泉街には足湯やギャラリーが点在し、ところどころに“恐竜”のオブジェが姿を現します。福井といえば「恐竜王国」。駅前や広場のモニュメントが旅人を迎え、子どもも大人も笑顔になる仕掛けがそこかしこにあります。
感想:温泉街を歩いていると、突如現れる恐竜の像に思わず笑ってしまいました。風情ある旅館の並びにティラノサウルス。そんな不思議な組み合わせが、この町らしい“ゆるい愉しさ”を生んでいます。伝統と遊び心が同居している――それがあわら温泉の魅力だと感じました。

翌日は東尋坊へ。断崖の上から望む夏の日本海は圧巻でした。また、東尋坊では、かき氷の上にアイスクリームが乗っている不思議なデザートもいただきました。
感想:照りつける太陽のもと、岩肌の先端に立つと潮風が頬を打ち、下から吹き上がる波しぶきが心地よく。青と白のコントラストが鮮やかで、まるで夏のエネルギーそのものを浴びているようでした。


ご当地グルメ 感動の一品:越前ガニ
福井の冬といえば、やはり越前ガニ。ぐらばあ亭の夕食では、地元で水揚げされたばかりのカニが主役に登場しました。
感想:茹でたての越前ガニを割ると、湯気とともに濃厚な香りが広がります。口に運ぶと身は甘く、ぎゅっと詰まった旨みが口いっぱいに。カニ味噌を地酒と合わせれば、これ以上ない至福の時間。あの一口のために北陸を訪れる価値がある――そう感じました。

そのほかの北陸グルメ
- 若狭牛:柔らかな肉質で、しゃぶしゃぶにすると脂の甘みが引き立ちます。
- 天ぷらそば(敦賀・食事処 健):出汁の効いたつゆとサクサクの衣が絶妙で、旅の始まりにぴったりの一杯。
- 海鮮丼(東尋坊・夕なぎ):分厚い刺身がどんぶりを覆い尽くすほど。潮の香りとともに味わう豪快な昼食でした。


宿泊レビュー:芦原温泉「ぐらばあ亭」
歴史と由緒
あわら温泉を代表する老舗旅館。創業以来、北陸の旬を大切にした料理と、源泉かけ流しの湯で知られています。
長年にわたり地元の人々にも愛され、“越前のおもてなし文化”を今に伝える名宿です。
温泉
大浴場は広々としており、ガラス越しに中庭の緑が映えます。夜は星空が湯面にきらめき、夏でもややぬるめの湯が心地よい。
感想:
夜、露天風呂で湯に浸かりながら空を見上げると、星がひとつ、またひとつ瞬いていました。
ヒグラシの声だけが響く静けさの中で、湯けむりが夜空に溶けていく。
「この静けさごと持ち帰りたい」と思うほど、心が澄み渡る時間でした。
料理
越前ガニ、若狭牛、地元野菜の夏会席。器にも涼が宿り、ひと皿ごとに北陸の四季が感じられます。
感想:
特に印象的だったのは、地酒とのペアリング。
辛口の冷酒がカニの甘みを引き立て、夏の夜を静かに締めくくる一杯になりました。
「涼」と「旨」が同居する、まさに北陸の懐石。


部屋
和の落ち着きが漂う部屋は広々としており、夜には庭園がライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
感想:夜風を感じながらの入浴は最高の贅沢でした。湯上がりに縁側でうちわを片手に冷酒を一口。遠くから祭囃子のような音が聞こえ、ふと「夏の日本ってやっぱりいいな」と思いました。あの夜の静けさと温もりは、今も心の中に残っています。
まとめ|あわら温泉のおすすめポイント
あわら温泉は、歴史、泉質、街歩き、ご当地グルメ、宿泊体験のすべてが揃う北陸の名湯。訪れるなら、ぜひ以下の3つを体験してほしいです。
- 源泉かけ流しの湯と露天のぬくもり
- 東尋坊の断崖絶壁と日本海の雄大な景観
- 越前ガニ・若狭牛・海鮮丼――北陸の旬を味わう旅
冬のあわらは、静けさと美味、そして温泉のぬくもりが調和する“北陸の楽園”。
心も体もゆっくりと解けていくような、上質な時間が流れました。
👉そして次回は、[温泉キャラ図鑑編]。
今回の旅で特に印象に残った「夏の青空と恐竜、そして温泉」をモチーフに、あわら温泉のキャラクターを創作してみます。お楽しみに!
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